基本事項解説 大学受験 数学 高校数学解法集

【保存版】定積分と不等式 数学Ⅲ -定積分を評価する-

目次

  1. まえがき
  2. 定積分は不等号を保つ
  3. 積分しやすい関数を見つける
  4. 面積評価-3つの考え方-
  5. 複雑な関数の評価
  6. 部分積分による評価
  7. あとがき

まえがき

こんにちは。この記事では「定積分の評価」について解説していきます。まずはじめに定積分に関する基本的な不等式から出発して、様々な被積分関数を不等式評価することで、定積分の値を見積もることを試みます。

おそらく、この記事をご覧になっている方は区分求積法を一度はご覧になったことがあると思います。その際、分割を無限に繰り返すことで細長い長方形の面積の積み重ね面積となり、結局は定積分に帰着したことを体感したでしょう。「定積分の評価」では定積分を(符号つき)面積とみなして、その面積を評価するところからはじまります。

この記事を執筆するにあたり、駿台文庫出版の参考書:ハイレベル数学Ⅲの完全攻略および、駿台数学科井辺先生のテキスト:高2エクストラ数学αの内容を参考にしました。

※前提として、以下で扱う被積分関数は高校数学で扱うような積分に登場するものに限ります。(考えている区間では題意の関数は連続であるとしておいてください。)

定積分は不等号を保つ

\(a \leq x \leq b\)において常に\(f(x) \geq g(x)\)が成立するとき、以下の不等式が成立します:

\(\displaystyle \int_a^b f(x) dx \geq \displaystyle \int_a^b g(x) dx \tag1\)

このことを、「定積分は不等号を保つ」ということにします。この不等式は関数と\(x\)軸で囲まれる面積とみると当たり前の話ですよね。(図を書いてみましょう!)

また、(1)式の等号が成立する場合は高校数学の範囲では\(f(x)=g(x)\)となる場合に限ります。ですので、ほとんどの場合でこの等号は成立しません。(このことに関する記述に加え大学数学に踏み込んだ話も後で少しします。)

では、以下で不等式と等号成立条件について証明を与えておきましょう。

証明

\(a \leq t \leq b\)に対して、

\(h(t)= \displaystyle \int_a^t f(x) dx - \displaystyle \int_a^t g(x) dx\)

とおくと、

\(h'(t)=f(t)-g(t) \geq 0\)

となるから、\(h(t)\)は\(t\)について単調増加であり、

\(h(t) \geq h(a) = f(a)-g(a) \geq 0\)

となり、主張は正しい。

また、この等号が成立するのは明らかに、\(a \leq x \leq b\)をみたすすべての\(x\)に対して\(f(x)=g(x)\)が成立するときに限られる。(証明おわり)

また、上記の定理から以下の不等式も言えます。(1)式で\(g(x)=0\)とすると、

\(a \leq x \leq b\)において常に\(f(x) \geq 0\)が成立するとき、以下の不等式が成立します:

\(\displaystyle \int_a^b f(x) dx \geq 0 \tag2\)

さらに、絶対値を含む定積分に関しても、

\(-|f(x)| \leq f(x) \leq |f(x)|\)

が成り立つことから、両辺を\(x\)で\(a\)から\(b\)まで定積分してやると

\(- \displaystyle \int_a^b |f(x)| dx \leq \displaystyle \int_a^b f(x) dx \leq \displaystyle \int_a^b |f(x)| dx\)

となるので、以下の不等式が成立します:

\(| \displaystyle \int_a^b f(x) dx| \leq \displaystyle \int_a^b |f(x)| dx \tag3\)

特に以下の議論では(1)式:「定積分は不等号を保つ」が出発点となっています。抑えておきましょう。

積分しやすい関数を見つける

数学Ⅲの入試問題では例えば、

\(I_n = \displaystyle \int_0^1 x^n e^{-x} dx\)

のような定積分が\(\displaystyle \lim_{n \to \infty}\)でどのような挙動を示すかを考える問題があります。

結論からいえば、この定積分は\(I_n\)に関する漸化式を作ることで直接計算することが可能であり、

\(I_n = n!(1- \frac{1}{e}( \frac{1}{0!} + \frac{1}{1!} + \frac{1}{2!} + \cdots + \frac{1}{n!}))\)

のように計算できますが、この式の極限を考えるのは至難の業です。そこで、極限を考える際に大体の値で良いので知りたいですよね。さらに(1)の不等式も使用したいです。となると、不等式+極限ということになり、はさみうちの原理の匂いが漂ってきました。次なる問題はその不等式に登場する関数をどこから持ってくるかということです。

以下では、うまい不等式で上記のような定積分を評価することで、出題者が意図するような定積分の評価を実行しようとします。その際、いかにしてうまい不等式をもってきて評価するのか?という点に注目してください。

ちなみに先ほど例に挙げた定積分は

\(0 < I_n = \displaystyle \int_0^1 x^n e^{-x} dx < \displaystyle \int_0^1 x^n dx = \frac{1}{n+1}\)

と評価でき、はさみうちの原理から\(\displaystyle \lim_{n \to \infty}\)で\(0\)に収束することが分かります。

※余談ですがこのことから、

\(e= \frac{1}{0!} + \frac{1}{1!} + \frac{1}{2!} + \cdots\)

という式を得ることができます。自然対数の底\(e\)を無限級数で表すことができるのは美しいですよね。

また、この章以降では扱いませんが、自分で定積分が求まりやすい関数を考えて持ってくることもあります。こちらに関しては閃くかどうかの問題で、頭の体操のようなものですが、実際に過去の入試問題でも出題例があるのでここで軽く抑えておきましょう。

(例題)ひらめきが必要な問題
以下の不等式を証明せよ.
\begin{align}
\frac{e-1}{e} < \displaystyle \int_0^1 e^{-x^2} dx
\end{align}

(方針)

\(x\)で\(0\)から\(1\)まで定積分してちょうど\(\frac{e-1}{e}\)になる関数\(g(x)\)でかつ、この区間で常に\(e^{-x^2}\)以下である関数を頑張って探します。

(解答)

\(0 \leq x \leq 1\)において、\(x^2 \leq x\)であることと、実数全体において\(e^{-x}\)は単調減少であることを加味すれば、

\(e^{-x} \leq e^{-x^2}\)

が成立する。

この両辺を\(x\)で\(0\)から\(1\)まで定積分すると、等号は常には成り立たず、

\(\frac{e-1}{e} < \displaystyle \int_0^1 e^{-x^2} dx\)

が成立する。(証明おわり)

面積評価-3つの考え方-

区分求積法を思い出してみよう

数Ⅲで学習した区分求積法は、大雑把にいえば、「細長い長方形を無限に足してやると定積分(=面積)になる」ことを主張していました。この考え方では、関数と\(x\)軸で囲まれる面積を長方形によって近似していました。ですので、まず定積分を評価するとなると、頭に思い浮かんでくるのが「長方形による評価」です。

この手法が最もオーソドックスですが、(今は別に区間を無限に分割しようとしているわけでもないため)精度は粗いので、これだけで全ての定積分の評価が上手くいくとは限りません

そこで評価を強めるために様々な手法を考えていくことになります。

以下ではまず、長方形による評価から出発して長方形台形と精度を向上させ、さらには分割区間を増やしたり部分積分を用いたりして評価を強めることも考えます。また、これらの手法だけではうまくいかない複雑な関数に対応する方法も考えます。

長方形による評価-区間の最大値・最小値で評価する-

いったん定積分を考える区間では考える関数が単調増加または単調減少とします。この考え方は特に、無限級数の和を考える時によく登場するので、以下に述べる例では\(k\)を自然数として、\(k \leq x \leq k+1\)なる状況を考えます。このとき、次の2つのことが言えます:

1°)\(f(x)\)が単調増加のとき
\begin{align}
f(k) < \displaystyle \int_k^{k+1} f(x) dx < f(k+1) \tag4
\end{align}
2°)\(f(x)\)が単調減少のとき
\begin{align}
f(k+1) < \displaystyle \int_k^{k+1} f(x) dx < f(k) \tag5
\end{align}

これらの不等式は図を書くことで、\(f(k)\)と\(f(k+1)\)を縦の辺の長さとし、横の長さが\(1\)の長方形の面積と定積分値(面積):\(\displaystyle \int_k^{k+1} f(x) dx \)を比較することで明らかでしょう。

また、以下のように記述することで、数式的にも議論できます。

\(f(x)\)が単調増加のとき

\(k \leq x \leq k+1\)において\(f(x)\)は単調増加だから、

\(f(k) \leq f(x) \leq f(k+1)\)

が成立する。この各辺を\(x\)で\(k\)から\(k+1\)まで定積分すると、等号は常には成り立たず、

\(f(k) < \displaystyle \int_k^{k+1} f(x) dx < f(k+1)\)

が成立する。(証明おわり)

\(f(x)\)が単調減少のとき

\(k \leq x \leq k+1\)において\(f(x)\)は単調減少だから、

\(f(k+1) \leq f(x) \leq f(k)\)

が成立する。この各辺を\(x\)で\(k\)から\(k+1\)まで定積分すると、等号は常には成り立たず、

\(f(k+1) < \displaystyle \int_k^{k+1} f(x) dx < f(k)\)

が成立する。(証明おわり)

長方形を考えることは、ちょうどその区間上で関数の最大値と最小値を考えることに対応しています。

本問であれば単調であれば端点値で評価できますし、単調でなくとも最大値・最小値を考えて同じように長方形を考えてあげれば評価することができます。

では、実際にこのことを用いて例題を解いて有名事実を証明してみましょう。

(例題)長方形による評価・自然数の逆数和は発散する
\(n\)を自然数とする. 以下の不等式を示せ.
\(\log(n+1) < 1 + \frac{1}{2} + \cdots + \frac{1}{n}\)

(解答)

\(y=\frac{1}{x}\)(\(x>0\))を考える。\(k\)を自然数とすると、\(k \leq x \leq k+1\)において単調減少だから、

\(\frac{1}{k+1} \leq \frac{1}{x} \leq \frac{1}{k}\)

が成立する。この各辺を\(x\)で\(k\)から\(k+1\)まで定積分すると、等号は常には成り立たず、

\(\frac{1}{k+1} < \displaystyle \int_k^{k+1} \frac{1}{x} dx <\frac{1}{k}\)

が成立する。右側の不等式について、\(k=1,2, \cdots ,n\)について和をとると、

\(\log(n+1) < 1 + \frac{1}{2} + \cdots + \frac{1}{n}\)

が導かれる。(証明おわり)

※この式で\(\lim_{n \to \infty}\)の極限を考えると、追い出しの原理から自然数の逆数の和が発散することが分かります。

台形による評価-接線・割線を利用する-

さきほどは関数の単調性が問題になりましたが、ここでは接線割線を考えるので関数の凸性(上に凸か下に凸か)を考えなければなりません。接線の引き方はいろいろありますが、メジャーなものとしては(ⅰ)中点における接線(ⅱ)端点における接線の2つでしょう。(とんでもないとこに引くと計算が大変です。)

まずは簡単な例題を通して台形評価を体感してみましょう。

(例題)台形評価
関数\(f(x)\)は以下の条件を満たすとする.
(ⅰ)\(f(1)=0\)
(ⅱ)導関数\(f'(x)\)が存在し, \(x>0\)において\(f'(x)>0\)である.
(ⅲ)第2次導関数\(f''(x)\)が存在し, \(x>0\)において\(f''(x)<0\)である.
また、\(a\)は\(a \geq \frac{3}{2}\)を満たす定数とする. このとき, 以下の3数の大小を比較せよ.
\begin{align}
f(a), \frac{1}{2}(f(a- \frac{1}{2})+f(a+ \frac{1}{2})), \displaystyle \int_{a- \frac{1}{2}}^{a+ \frac{1}{2}} f(x) dx
\end{align}

(解答)

\(a \geq \frac{3}{2}\)より、\(a- \frac{1}{2} \geq 1\)である。また、(ⅰ)~(ⅲ)より、\(y=f(x)\)のグラフは\(x \geq 1\)において\(y \geq 0\)であり、単調増加かつ上に凸である。

また、\(x=a\)における接線を考えると、以下の図のようになる。

(大きいほうの台形の面積)= \(\frac{1}{2} ((f(a)+f'(a) \cdot \frac{1}{2}) +(f(a)-f'(a) \cdot \frac{1}{2}))=f(a)\)

(小さいほうの台形の面積)= \(\frac{1}{2}(f(a- \frac{1}{2})+f(a+ \frac{1}{2}))\)

であるから、面積を比較することによって、

\(\frac{1}{2}(f(a- \frac{1}{2})+f(a+ \frac{1}{2})) < \displaystyle \int_{a- \frac{1}{2}}^{a+ \frac{1}{2}} f(x) dx < f(a)\)

となる。(答え)

実践的な例題は以下の「分割区間を増やす」でまとめて紹介しておきます。

分割区間を増やす

区分求積法において、長方形分割をより細かくしていくことで、近似の精度が向上し、その結果面積が求まることを思い出せば、分割区間を増やすことも自然な発想であると思います。

では以下の例題で実際に体感してみましょう。(分割せずに評価するとうまくいかない問題の例です。)

(例題)台形評価・分割区間を増やす
以下の問いに答えよ.
(1)\(0<x<a\)をみたす実数\(x,a\)に対し, 次を示せ.
\begin{align}
\frac{2x}{a} < \displaystyle \int_{a-x}^{a+x} \frac{1}{t} dt< x(\frac{1}{a+x} + \frac{1}{a-x})
\end{align}

(2)(1)を利用して, 次を示せ.
\begin{align}
0.68 < \log2 < 0.71
\end{align}

ただし, \(\log2\)は\(2\)の自然対数を表す.
(07 東京大学理系・前期)

(解答)

順次掲載します。

複雑な関数の評価

ここまでの関数は、考えている区間で挙動(最大値・最小値や関数の凸性など)がわかりやすいものばかりでしたが、実際の入試問題ではもっと複雑な関数の定積分を評価することがしばしばあります。

よく登場する複雑な関数は大体以下のような形をしています。(特にほとんどの場合前2つのいずれかです)

\(\displaystyle \int_a^b f(x)g(x) dx \tag6\)

\(\displaystyle \int_a^b \frac{f(x)}{g(x)} dx \tag7\)

\(\displaystyle \int_a^b {f(x)}^{g(x)} dx\tag8\)

このような関数の場合、\(f(x)\)と\(g(x)\)の両方を含む部分を考えると分かりづらいので、\(f(x)\)か\(g(x)\)のいずれか一方のみを評価することを考えます。

その際、以下のようなことに注意するとよいです。

①極限を考えた時に\(0\)になる量\(\infty\)になる量は残してそれ以外の部分を評価する
指数・対数関数や(分数型の関数の場合)分母のほうを評価することが多い

特に以下の定積分は重要です。

\(\displaystyle \int_0^1 x^n dx = \frac{1}{n+1}\tag7\)

※必ずしもこの限りではありませんが、経験上当てはまるケースが多いです。また実際に、ハイレベル数学Ⅲの完全攻略においても同様の記述が見られます。

具体例

1°)0になる量を残して評価・多項式関数を評価①
\(n\)を\(0\)以上の自然数とし,
\begin{align}
I_n = \displaystyle \int_0^1 x^n \sin{ \pi x} dx
\end{align}

とする. このとき, \(0 < I_n< \frac{1}{n+1}\)を示せ.
(東工大入試実戦模試 2016年10月 大問5(1))

(解答)

\(0 \leq x \leq 1\)において、\(0 \leq \sin{\pi x} \leq 1\)であり、この各辺に\(x^n \)(\(\geq 0\))をかけると、

\(0 \leq x^n \sin{\pi x} \leq x^n\)

が成立する。この各辺を\(x\)で\(0\)から\(1\)まで定積分すると、等号は常には成り立たず、

\(0 <\displaystyle \int_0^1 x^n \sin{ \pi x} dx < \frac{1}{n+1}\)

が成立する。(証明おわり)

2°)0になる量を残して評価・多項式関数を評価②
\(a\)は\(0 < a< 1\)を満たす定数とする. このとき,
\begin{align}
0 \leq \displaystyle \int_0^a \frac{x^{4n}}{1-x^4} dx \leq \frac{1}{1-a^4} \cdot \frac{a^{4n+1}}{4n+1}
\end{align}

を示せ.
(16 京都工芸繊維大学・後期)

(解答)

\(0 < a< 1\)であるから、\(0 \leq x \leq a\)において、\(0 \leq 1-x^4 \leq \frac{1}{1-a^4}\)であり、この各辺に\(x^{4n} \)(\(\geq 0\))をかけると、

\(0 \leq \frac{x^{4n}}{1-x^4} \leq x^{4n} \frac{1}{1-a^4}\)

が成立する。この各辺を\(x\)で\(0\)から\(a\)まで定積分すると、等号は常には成り立たず、

\(0 \leq \displaystyle \int_0^a \frac{x^{4n}}{1-x^4} dx \leq \frac{1}{1-a^4} \cdot \frac{a^{4n+1}}{4n+1}\)

が成立する。(証明おわり)

3°)有名不等式を用いて指数部分を評価
(1)\(0 \leq x \leq \frac{\pi}{2}\)のとき,不等式\(\frac{2}{\pi}x \leq \sin{x}\)が成り立つことを証明せよ.
(2)不等式\(\displaystyle \int_0^\pi e^{- \sin{x}} dx \leq \pi(1-\frac{1}{e})\)が成り立つことを証明せよ.
(00 和歌山大学・システム工学部)

(解答)

こちらの記事:【今週の不等式No.1演習】高校数学 ジョルダンの不等式 定積分の評価 | Sacramyを参照してください。(本記事一番下にもURLを貼っておきます。)

部分積分による評価

定積分漸化式で登場するような定積分を評価する際には部分積分を用いると精度が向上する場合があります。その要因は、部分積分を用いることでオーダーが1次ずつ厳しくなっていくことにあります。(教えてくださった方、ありがとうございます。)

では以下の例題で実際に体感してみましょう。

(例題)0になる量を残して評価・部分積分による評価
\(n\)を自然数とし, \(I_n = \displaystyle \int_1^e (\log x)^n dx\)とおく.
(1)\(I_{n+1}\)を\(I_n\)を用いて示せ.
(2)すべての\(n\)に対して
\begin{align}
\frac{e-1}{n+1} \leq I_n \leq \frac{(n+1)e+1}{(n+1)(n+2)}
\end{align}

が成立することを示せ.
(94 京都大学理系・後期)

(解答)

順次掲載します。

【column】「等号は常には成り立たない」という文言についての考察

高校数学に登場するような被積分関数は連続関数ですが、大学範囲にまで拡張するとそうでもないものが登場します。たとえそのことを踏まえたとしても、「関数が連続であり、等号は常には成り立たず」くらいの記述になるでしょう。(もちろん、高校数学の範囲であれば「等号は常には成り立たず」という文言で十分でしょう。)

こちらの議論は本題から逸れてしまうので参考文献を紹介するに留めておきます。興味がある方は以下のURLからご覧ください:

等号は常には成り立たない - 数学についていろいろ解説するブログ (hatenablog.com)

あとがき

最後まで閲覧していただきありがとうございました。

近年では数Ⅲの定積分の評価に関する問題はあまり見なくなりましたが、非常に重要な手法であると思います。なお、さらに詳しい内容に興味がある方は以下の参考書:ハイレベル数学Ⅲの完全攻略に取り組むことをオススメします。数Ⅲを入試問題を解くレベルまでもっていってくれる一冊です。

関連入試問題として以下の問題を紹介しておきます。この記事で紹介してたことを踏まえ、題意の定積分をどのように評価しますか?

また、当サイトでは英語・数学を中心に大学受験+αの情報を発信しています。以下のおすすめ記事もぜひ合わせてご覧になってください。それでは!

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Y. S.

洛北(中高一貫)→京都大学理学部3生|元駿台特待, EX生|予備校勤務 |個別指導講師(英数)|高3時, 京大模試英語で全国15位以内を1年間で7回達成|ポケモン全国3位(2013), 全国Top8(2017), 全国Top4(2018)|大学受験英語・数学や大学の学問紹介の記事を中心に書いています。

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