目次
まえがき
こんにちは。本記事では駿台の高3エクストラ英語αという講座について、実際の受講生の体験談を語っていきたいと思います。
自分は高3のとき京都南校の駿台のエクストラ数学αに通い、その結果、気付いたときには京大模試で全国15位以内を合計7回取っており、京都大学理学部に合格することができました。ここまで英語力を高めてくれたのはこの講座を担当されていた竹岡広信先生のおかげです。
ちなみに、この講座は「竹岡信者養成講座」とも呼ばれているみたいです。自分も見事に養成された側です。(笑)
普通の英語の授業に加えて、現代の学校や予備校で行われている英語教育の批判的側面を垣間見ることもでき、単なる英語学習にとどまらず、その後大学に入ってからにも繋がるような授業であると感じました。
2次試験直前の「京大英語実戦演習」という講座ではホーム校舎の京都校ではなく、わざわざ家から1時間半かけてまで西大寺校に友達を3人巻き込んで、竹岡先生の授業を受けに行ったのはいい思い出です。(竹岡先生もまさか自分がここ(=西大寺校)に来るとは思っていなかったみたいで、授業終わりに「お前ここに何しに来てんねん笑」と言われました。)
毎回のように授業前及び授業後に竹岡先生のもとへ行き、英語の質問をするのみならず、これからの人生に繋がることなども話しました。初めて質問に行くと、「おじさんの機嫌の取り方」からレクチャーされますが、礼節を重んじる良い先生だと思います。
また、京大の英語25ヵ年と先生の著作である必携英単語LEAPには竹岡先生本人から頂いたサインが書かれています。京大合格後も、竹岡先生が自身で執筆された東大の英語27ヵ年を購入し、自分のアルバイト先である駿台京都校に出講されるタイミングを調べてサインを貰いに行きました。
以上、前置きがやや長くなりましたが、どうぞ最後までご覧になってください!
講座概要
認定基準
駿台の高3エクストラ英語αは非常に受講生のレベルが高い講座であり、受講するには(諸説ありますが)以下の資格が必要であると言われています:
1年間に3回開催される高2駿台全国模試において、「英語単体の偏差値が70を超える」ことで受講が可能になるそうです。
設置校舎
西宮北口校(月曜日)と京都駅前校(木曜日)に設置されています。
西宮北口校には灘、甲陽、西大和、六甲、神女、市西など、京都駅前校には洛星、洛南、堀川、西京、膳所、洛北、東大寺などの生徒が在籍しています。
参考:高3エクストラ数学α - 駿台大阪校wiki (wicurio.com)
以上からも分かるように受講生のレベルは確かに極めて高いです。
竹岡先生が授業中に「夏の京大実戦を受けて100/150点を超えた人は挙手してみて」と仰ったときに5~10人手が挙がります。恐ろしい光景ですね。
授業内容
次に京都南校の2019年度の授業内容を例として紹介していきます。(※時間帯が変更されている場合がありますが、授業形式が大きく変わることはありません。)
※時間割上、基本約50分おきに休憩が入るのがベースですがこれはあくまでも目安であり、竹岡先生の授業進行の都合によって毎回異なります。
竹岡先生による授業・テスト演習(18:00-21:10)2時間50分
まず初めに講義用テキストの問題を50分程度で解説されます。(ですが、東大・京大レベルの問題が4問このスピードで降ってくるので詳しくではなく要点を抑えた解説になります。)詳しくは「講義用テキスト」で説明しています。
次に、竹岡先生が持ってきた問題をテスト演習します。こちらも解説が豊富です。詳しくは「授業内テスト演習」で説明しています。
とにかくプリントに掲載されている情報量が多く、先生はほとんど板書をしない授業形式を取っています。また、先生は口頭で重要なことを仰ることも多いので、ボーっと聞いているのではなく、常に手を動かしメモを取り続けるようにしましょう。(当たり前ですが手も動かさずに授業を聞いていると、竹岡先生から「君、大丈夫?」と聞かれます。授業は真剣に聞きましょう。)
東大英語リスニング(授業後)約20分
授業後は東大英語のリスニング演習を行います。ハードモードなのでリスニング問題は一度しか読まれません。気を付けましょう。また、選択肢を読んでいる時間がないので、予習段階でリスニングの選択肢にまで目を通しておくことをオススメします。
この講座が設置されているのは関西圏なので東大志望よりむしろ京大志望の生徒のほうが多い印象です。京都大学の場合、2次試験にリスニングがいらないので、「こんな難しいリスニングやって何の意味があるの?」と思うかもしれませんが、実際自分も東大英語のリスニングに真剣に取り組んで英語を聞き取る耳は付いたと思います。
講義用テキスト
講義用テキストには毎回の予習問題が計4問(+1問は東大英語のリスニング問題)掲載されており、次の授業までに必ず予習して授業に臨みます。問題の出典元はそのほとんどが京都大学または東京大学であり、ハイレベルな演習を積むことができます。
また、1回の予習の中に、東大の要約、文法問題、京大または東大の長文問題(特に東大の小説問題が、毎回必ずついているのが特徴的)や英文解釈問題などが詰め込まれていて、英語の中でも幅広い分野がカバーされているので、総合的な英語力を養成することがきます。(他のスーパー英語Sαなどの授業には見られないような授業内容です。)
解説は授業内で行われますが、授業内では間違いやすい点や重要な点に絞って要点を抑えることに集中し、東大の要約+文法、小説に加え京大または東大の長文問題という恐ろしい演習量があるにも関わらず、50分で終わります。(笑)ですので、こちらに関しては必ず授業後に家に帰って復習することが必要になります。
プリントはB4の両面刷りのものが4~5枚配布され、そこに竹岡先生による詳細な解説がみっしりと詰め込まれています。じっかりプリントを全て読んで情報を吸収していきましょう!
授業内テスト演習
授業内では予告なしに突然テスト演習が行われます。テスト問題は主に難関国公立大学の英語長文問題(普段あまり目にしない大学もよく出て来ます、特に医学部の問題が多いです)、あるいは慶応義塾大学、早稲田大学などの難関私立大学の英語長文問題が中心です。
マーク式の問題であれば答案回収直後に全体の平均点と順位が出されます。記述式のものは次の週に返却されるか、あるいは竹岡先生が光速で採点してその日のうちに返却されることもあります。
こちらも講義用テキストに負けず劣らず解説がとても丁寧です。しっかりと復習するようにしましょう。
週1回の英作文添削
週に1回、英作文の課題が2問配布され、1問はよくある和文英訳の問題、もう一問は自由英作文の問題が中心となっています。課題で扱う作文の題材は和文英訳のほとんどが京都大学、自由英作文は東大を初めとして普段あまり見かけないような全国の国公立大学の問題となっています。(1問25点×2=合計50点満点)
1週間かけて取り組み、次の授業で提出した後、竹岡先生がその英作文の解説をされます。さらに、提出した1週間後にイギリス人にネイティブの方によって添削された答案が返却されます。(噂によると、竹岡先生が1枚あたり500円で採点を依頼しているそうです。)
8割以上の点数(40点以上)を取ってくる生徒がほとんどでした。ネイティブの方が採点をしており、採点基準的に見ても、模試よりも厳しいですが正確であり、実際の入試でもネイティブの方が添削される大学もあるそうなので、1つの点数基準として役に立ちます。
とにかく、竹岡先生による、巷の参考書や他の予備校の授業では得られないほどの情報量を含んだ英作文の解説プリントが重宝します。採点基準はどこよりも正確であり、英作文で頻出の表現や使っても問題がないような表現を書いてくださったり、実際の生徒の答案のミスを引用して受験生がやりがちなミスを紹介してくださったりしています。
授業の活用法
授業内ではプリントの内容を全て扱いきることはほぼありませんので、家に帰ってすべて読み込むようにしましょう。他の生徒のミスが載っていたり、自分が知らないような英語のことが書かれていたりするのでとてもためになります。正直、これらのプリントを読まないのは損だと思います。
復習に時間はかかりますし、さらに自習用のプリントまでも配布され、キャパ的にしんどいかもしれませんが、英語はこの授業内容をこなしていれば問題ありません。計画的に予習・復習を進めるようにしましょう。(とにかく無理してでもいいので一度全部消化してみることをオススメします。)
とにかく、プリントは丁寧に保管して、復習材料として利用しましょう。自分もこの授業で扱った英作文は3周し、授業で配布される英語特講のプリントは全て英文和訳を2周し、持ち歩くようにしていました。
感想
この記事を読んで分かるように、自分も気づけば竹岡先生を信仰するようになっていましたが、非常に有意義な1年間だったと思います。改めて、竹岡先生、1年間ありがとうございました。
今後、この講座を受講される方はハードかもしれませんが、頑張ってください。確実に真の英語力を身に着けることができると思います!期待しています。
また、以下では、竹岡先生の「3種の神器」と呼ばれる著作を紹介しておきます。特に、①と②は高3エクストラ英語αの授業では必須です。(1回目の授業で竹岡先生から購入するように指示されます。)③は家で英作文の演習の量をこなすのにオススメです。受験までに2,3周するのがオススメみたいです。(自分は1周で限界でした。)
この際、事前に購入しておきましょう。(以下の画像をタップするとAmazonから購入することができます。)
3種の神器
①必携英単語LEAP
②英文読解の原則125
③竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本
中の人の英語力は?
高2(講座受講前)
この講座を受講する前は駿台全国模試で偏差値75~80程度、高2のときに受けた秋の京大実戦模試では107/150で偏差値67.1でした。京大入試の読解のほうは8割取れており、1年半後の入試で戦える力はそこそこありましたが、英作文は当時書き方を知らず、知らない表現を好き放題使っていたため5,6割しか取れていませんでした。


高3(講座受講中・後)
高2ではやはり英作文が課題となっていたので竹岡広信先生のもとで徹底的に鍛え上げました。読解は実力を衰えさえないように授業を活用していました。その結果、入試本番は記述問題の該当範囲ミスや見慣れない手紙文の英作文などが原因で102/150と高2から含めて過去最低点を取ってしまいましたが、京大模試で全国15位以内を合計7回取ることができました。
京大模試
第1回京大入試プレ 117/150,11位 (74.9)
第1回京大オープン 120/150,6位 (76.5)
第1回京大実戦 113/150,13位 (77.0)
第2回京大オープン 120/150,10位 (76.2)
第2回京大入試プレ 114/150,6位 (70.8)
第4回Z会京大テストゼミ 124/150,1位 (67.5)
第3回京大本番レベル模試 136/150,1位 (70.4)
その他模試
東工大入試実戦模試 113/150,5位 (82.5)
河合塾京大本番プレテスト 121/150 など
※素点と全国順位を記載,()内は偏差値
あとがき
最後まで読んでいただきありがとうございました!
この記事が受験生や教育関係者の参考になれば幸いです。以下の記事「【駿台】高3エクストラ数学α ①講座紹介 -実際の受講生の視点から- | Sacramy」「【駿台】高3エクストラ数学α ②体験談 -実際の受講生の視点から- | Sacramy」「【駿台】高2エクストラ数学α 講座紹介&体験談 -実際の受講生の視点から- | Sacramy」のほうでは高2、3エクストラ数学αについても書きました。合わせてご覧になってください!
最終更新:2021 2/13(Sat.)