
目次
まえがき
この記事を書いているのも2021年度の国公立大学2次試験前期の1日前です。そこで今回は、入試本番の数学との向き合い方について、実際の経験を踏まえて話していこうと思います。
それでは本編に入っていきます。何か役に立つ部分があればぜひ実践してみてください!
まずは問題全体を俯瞰しよう
解答が始まると同時にいきなり大問1から解き始めるのではなく、まずは落ち着いて全体を俯瞰して、どのような問題が出題されているか把握しておきましょう。
個人個人の分野別の得意・不得意もありますし、大問1が最も難しい、ということもなきにしもあらずです。
まずは自分が得意な大問から解き始め、「今年の問題もチョロいなあ」などと自信をつけてから他の大問へ移るほうがメンタル的にも良いです。
実験する
入試本番では必ず、ぱっと見意味の分からない状況設定の問題が出題されますが、何をしていいかよく分からない時はまず実験してみてください。
例えば、自然数\(n\)についての問題であれば、小さい自然数\(n\)や\(\displaystyle \lim_{n \to \infty}\)の極限を考えるなどをしてみましょう。
実験から何かしらの規則を得て、それを論理に落とし込んでいき、解答します。
論理に落とし込むことができなくとも、実験をして解こうとしている姿勢を採点官の方に示すことも大切です。(心象が上がることにより、魔法の力が働いて点数が向上するかもしれません。)
この手の問題は全国の大学入試で頻出です。とにかく実験しましょう!
駿台数学科の三森先生も高3エクストラ数学αの授業で毎回「実験してくださァい」と仰っていました。
適宜見直しをする
大問1つを解き終えてから、「さあ見直しするぞ!」と考えていては遅いと思っています。これは駿台数学科の三森先生から伝授していただいた見直しの方法なのですが、2~3行進むごとにこまめに見直しをするという方法です。
問題を解き終えた後だと、どこでミスをしたのか特定することが容易ではなく、答案を直す過程でその計算ミスがさらなる計算ミスを誘発してしまうこともしばしばあります。
ですので、初めからこまめに見直ししておいて、答えが出たらこれで正解だ!としておきます。(時間があればもう一度見直しをしましょう。)
また、数学でも物理でもそうですが、大問の最初のほうは徹底的に見直しをしておきましょう。最初で間違ってしまうと、後ろの部分もまとめて間違ってしまう、いわゆる「雪崩式失点」に繋がりかねません。
過去の細かなミスを振り返ろう
過去問演習や模試の中で計算ミスや場合分けを忘れる(\(0\)で割ってしまう、\(2\)次関数の最高次係数が\(0\)でないことを忘れるなど)ことがあると思います。そのようなミスをもう一度列挙してみて、本番でそのようなミスを繰り返さないようにしましょう。
自分の場合、「計算ミスノート」というものを作成していたくらいです。
後ろの問題を先に解く
大問が小問に分かれており、例えば(1)で何らかの命題を証明して(2)以降でその命題を利用する問題があったとしましょう。
この場合その証明問題ができていなくとも、(2)以降で(1)の命題は証明なしに用いても減点されません。
(2)以降を解いてから、その下に(1)を解いても問題ありません。
前の小問ができていないから後ろの問題もどうせできないや、という先入観は捨てましょう。思わぬところで点数が向上します。
最後まで諦めない
あとは最後まで諦めないことです。試験終了直前まで何が起きるか分かりません。
自分も2020年度京都大学の理系数学では、最後の20分で大問1個分の解法をひらめき、完答することができました。開示結果を見てみると、その大問が直接合否に関わることはありませんでしたが、間接的にその後の科目のモチベーションにも繋がったと思います。
実際の試験会場では周りからは全くペンの音すら聞こえて来ませんでしたが、とにかく試験終了まで頭を回転させ、手を動かし続けてください。必ず、何かが生まれます!
あとがき
受験生のみなさん、当日は全力を出し切れるように頑張ってください!応援しています!
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