大学受験 英語

one of=「~の1つ」とは限らない! one ofの解釈

目次

  1. one of=「~の1つ」とは限らない!
  2. 実際の入試問題で確認しよう!

one of=「~の1つ」とは限らない!

one of=「~の1つ」という印象を抱きがちですが、必ずしもその解釈が正しいとは言い切れません。可算名詞の代用としてのoneの用法が混在していることもあり、判別することが難しい場合もあります。まずは例文を2つ見比べてみましょう。

(例)Star Wars is one of the most successful movies in history.
「『スターウォーズ』は歴史上最も成功した映画の1つである。」

→one ofは「~のうちの1つ」の意味です。このof以下に最上級が来ることもよくあります。

(例)His attitude toward us is one of indifference.
「彼の我々に対する態度は無関心の態度だ。」

→oneは可算名詞の代用としてan attitudeを受けています。one of AのAが複数名詞ではないことから「Aのうちの1つ」という解釈はできません。
one of AのAが複数名詞の場合は前者、後者どちらの解釈が正しいかは文脈によります。(前者のほうが可能性は高そうでしょうが。)

実際の入試問題で確認しよう!

1. The camera provides one of the most significant paradoxes of modern industrial societies — an ability to feel free, when in fact we are, most of us, all doing the same thing.

【文脈】
私たちはカメラを使ってあたかも儀式的に写真を撮っているということを述べた英文の冒頭からです。「インスタ映え」を想像してみると分かりやすいのではないでしょうか。

【訳例】
カメラによって、現代の産業社会の最も重要な矛盾の1つが生まれている。その矛盾とは、実際には私たち、いや私たちのほとんどが皆同じことをしているのに、自分が自由だと感じることができることだ。

→The camera providesは無生物主語なので、「~によって…」と因果関係で訳出しています。
→The cameraのtheはいわゆる”発明品のthe”であり、総称のtheの使い方の一例です。通例、このtheは主語で用いることが多く、硬い学問的な表現となることに注意しましょう。
one ofは「~の1つ」の意味です。このようにof以下に最上級が来ることもよくあります。
→ハイフンはone of the most significant paradoxes of modern industrial societiesの内容を具体的に説明しています。
→whenは接続詞として「~する時に」とするのが直訳ですが、an ability to feel freeとdoing the same thingが対比されていることも加味して「~なのに」と対比っぽく訳出しています。

2. The history of man's investigation of his place in the world has been one of successive reductions in his perceived status.(Jhon Gribbin and Jeremy Cherfas:The First Chimpanzee(adapted)京大実戦2003)

【文脈】
人間という存在はべつに特別なものではないということを論じた英文の冒頭からです。

【訳例】
人間が世界の中での自らの立ち位置を探求してきた歴史は、自らが認識しているところの地位が次々と低下していた歴史だった。

→man's investigation of his placeはman investigate his placeの他動詞の名詞構文です。
one=a historyです。本問ではone ofの後ろが複数形の名詞なので文脈から判断する必要があります。また、ofは「~という」の同格の意味です。
→successive reductions in his perceived statusはsuccessively reduced his perceived statusの名詞構文です。

【単語】
・investigation:「追求、探求」
・successive:「連続する」

3. The argument is only one of probability, but it is as strong as those upon which most scientific conclusions are based. (B. Russell:What I Believe)

【文脈】
人間の宇宙における立ち位置を論じた英文からです。文頭のThe argumentは前文の「肉体的な生が終わるときに精神的な生も終わる」という議論を指しています。

【訳例】
その議論は見込みのある議論にすぎないが、ほとんどの科学的結論が依拠している議論に劣らず強力だ。

one=an argumentです。one of AのAが複数名詞ではないことから「Aのうちの1つ」という解釈はできません。
→of probability=probableでoneを後置修飾しています。of+抽象名詞が形容詞の役割を果たしています。
→後半のthose=argumentsです。直前に複数名詞がないのに、どうして複数形になるの?と思うかもしれませんが、可算名詞の単数形が出てきた後で、それに関する一般論を述べる場合などその可算名詞の複数形がどうしても必要になる場合には、thoseなど、複数形として受けることがあります。

【単語】
・probability:「可能性、見込み」

4. The difficulty is not just one of the time to assimilate information; it is also the time to mature judgement and come to conclusions which only ring true after complex studies and discussions with others and with oneself.(京大2000)

【文脈】
歴史的事実を正しく扱い、判断する能力は長い期間をかけた、自分とは違う視野をもった他人との討論の末、やっと手に入るものだ、という文脈です。冒頭のThe difficultyは前文の「12歳にして(若く)ソクラテスに関する世界最高の権威となること」の難しさについて言及しています。

【訳例】
その難しさは、情報を吸収するのにかかる時間という難しさだけではなく、判断を成熟させ、複雑な研究をしたり、他人および自己と議論をしたりしてはじめて正しいと分かる結論に至るのにかかる時間という難しさでもある。

one=a difficultyです。
→コロンを挟んでnot just A (but) also Bの構造を取っています。
→onlyはafterにかかっており、~only after…と同様に「…してはじめて~する」と訳出すると自然な日本語になります。

【単語】
・assimilate:「吸収する」
・ring true:「本当らしく聞こえる」

あとがき

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Yuya Sakurada

洛北(中高一貫)→京都大学理学部2回生|元駿台特待, EX生|予備校勤務 |個別指導講師(英数物)|高3時, 京大模試英語で全国15位以内を1年間で7回達成|ポケモン全国3位(2013), 全国Top8(2017), 全国Top4(2018)|大学受験英語・数学や大学の学問紹介の記事を中心に書いています。

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