
目次
まえがき
本記事では京都大学2016年度理系数学の問題を紹介し、それに対応する解答・解説を順次作成していきます。
年度別検索・分野別検索にも対応しています。みなさんの過去問学習のお役に立てれば幸いです。
大問1
・極限, 微分
(1)\(n\)を\(2\)以上の自然数とするとき, 関数
\(f_n(\theta)=(1+ \cos{\theta}) \sin^{n-1}{\theta}\)
の\(0 \leq \theta \leq \frac{\pi}{2}\)における最大値\(M_n\)を求めよ。
(2)\(\displaystyle \lim_{n \to \infty}(M_n)^n\)を求めよ。
大問2
・整数
素数\(p,q\)を用いて
\(p^q+q^p\)
と表される素数を全て求めよ。
大問3
・立体図形
四面体\(\mathrm{OABC}\)が次の条件を満たすならば, それは正四面体であることを示せ。
条件:頂点\(\mathrm{A},\mathrm{B},\mathrm{C}\)からそれぞれの対面を含む平面へ下した垂線は対面の外心を通る。
ただし, 四面体のある頂点の対面とは, その頂点を除く他の\(3\)つの頂点がなす三角形のことをいう。
大問4
・積分
\(xyz\)空間において, 平面\(y=z\)の中で
\(|x| \leq \frac{e^y+e^{-y}}{2} -1, 0 \leq y \leq \log{a}\)
で与えられる図形\(\mathrm{D}\)を考える。ただし, \(a\)は\(1\)より大きい定数とする。
この図形\(\mathrm{D}\)を\(y\)軸まわりに1回転させてできる立体の体積を求めよ。
大問5
・場合の数・確率, 数列
\(xy\)平面上の\(6\)個の点\((0,0),(0,1),(1,0),(1,1),(2,0),(2,1)\)が図のように長さ\(1\)の線分で結ばれている。動点\(\mathrm{X}\)は, これらの点の上を次の規則に従って\(1\)秒ごとに移動する。
規則:動点\(\mathrm{X}\)は, そのときに位置する点から出る長さ\(1\)の線分によって結ばれる図の点のいずれかに, 等しい確率で移動する。
例えば, \(\mathrm{X}\)が\((2,0)\)にいるときは, \((1,0), (2,1)\)のいずれかに\(\frac{1}{2}\)の確率で移動する。また\(\mathrm{X}\)が\((1,1)\)にいるときは, \((0,1), (1,0), (2,1)\)のいずれかに\(\frac{1}{3}\)の確率で移動する。
時刻\(0\)で動点\(\mathrm{X}\)が\(\mathrm{O}=(0,0)\)から出発するとき, \(n\)秒後に\(\mathrm{X}\)の\(x\)座標が\(0\)である確率を求めよ。ただし\(n\)は\(0\)以上の整数とする。

大問6
・方程式・不等式, 複素数平面
複素数を係数とする\(2\)次式\(f(x)=x^2+ax+b\)に対し, 次の条件を考える。
(イ)\(f(x^3)\)は\(f(x)\)で割り切れる。
(ロ)\(f(x)\)の係数\(a,b\)のうち少なくとも一方は虚数である。
この\(2\)つの条件(イ)(ロ)を同時に満たす\(2\)次式をすべて求めよ。
あとがき
過去問学習をする上で役に立つ参考書を紹介しておきます。いずれも最新版のものになります。ぜひ手に取って演習を積んでください!
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注意
・京都大学の入試問題の掲載にあたり、著作権法上の権利を損ねないよう、試験問題等の利用について | 京都大学 (kyoto-u.ac.jp)に従って記事作成後一か月以内に「京都大学入試問題等利用報告書」を提出しています。
・以上6問はすべて京都大学2016年度理系数学の問題です。