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【全国模試1位に学ぶ世界史】京大世界史 論述対策 第2講

本記事では京大模試の英語・世界史で全国1位、総合点でも全国2位を2回取った京大法学部1回生の中村による京都大学世界史の論述問題対策の記事第2回目となります。今週も論述力を鍛えていきましょう。ぜひ最後までご覧になってください!

彼の紹介はこちらから→【ライターの紹介】中村 悠生(京都大学法学部1回生) | Sacramy

目次

  1. まえがき
  2. この論述対策の活用法
  3. 問題
  4. 問題1 解答・解説
  5. 問題2 解答・解説
  6. あとがき

まえがき

こんにちは、ライターの中村です。これから毎週更新をしていく京大世界史の論述対策第2回です。できる限り毎週更新していきますのでよろしくお願いします!(遅れたらすいません。)では、いきましょう!

この論述対策の活用法

進め方

1. 約1週間で更新される論述問題を2題解く。

2. 解答・解説をもとに学習する。

3. 復習を繰り返す。

注意

1. 解答をいきなり書き始めない
→後で思い出して記述に追加したい内容もあるので、先にメモを作りましょう。

2. 必ずしも紙に書く必要はない
→スマホで打つだけでもよいです。ただし、字数はきちんと守ってください。

3. できるだけ添削を受ける
→自分ではわかっていなかったところに気づけるでしょう。

4. 教科書や参考書などを見ながら書く
→正確な知識に基づいて書くことで正確な知識が身に付きます。

答案の添削について

これらの注意点を踏まえ、中村が希望者に添削をしたいと思います。条件は以下の2点です。

1. TwitterのDMで行います。Twitterのアカウントは@yu_naka64です。

2. 添削希望の答案をスマホで打ってDMに送ります。写真を撮ったものは受け付けません
→答案から一部分を抜き出して適宜コメントできるようにするためです。

無料で添削を受け付けていますので、どしどし応募してみてください!

問題

・論述問題3-ギリシャ・ローマ
古代のアテネと共和政ローマでは、重装歩兵としての活躍を背景に台頭した平民が、政治を独占する貴族に対して身分闘争を展開し、同じ「市民」としてともに国政を担う体制を築いていった。このような「市民」の共同体としての国家体制がアテネとローマで成立するまでの過程と、両者における身分闘争の結果の相違点について、成立した共同体の限界にも触れ、人名をあげながら450字以内で説明せよ。(京大オープン・改)
※人名が長いため、指定語数を増やしています。

・論述問題4-インド
グプタ朝がインド古典文化の最盛期といわれる理由を、以前の王朝と比較して具体例を挙げながら300字以内で述べよ。(京大実戦・改)

問題1 解答・解説

1. 問題の要求の確認

主題:国家体制がアテネとローマで成立するまでの過程と、両者における身分闘争の結果の相違点

副題:成立した共同体の限界にも触れ、人名をあげながら

2. 構想メモ作り

成立過程

これは簡単でしょう。教科書に必ず書いてある基本的な流れです。ですが、人名をあげるだけではなく、具体的に何をしたかも書きたいです。(人名だけでは得点が来ないことも多いです。)

アテネでは、

ドラコン:慣習法の成文化
ソロン:貴族と平民の調停者、財産政治を始めた
ペイシストラトス:僭主政治
クレイステレス:陶片追放、民主政治の基礎確立
ペルシア戦争:無産市民の発言権向上
ペリクレス:男子直接民主制確立

くらいでしょうか。

ローマでは、

平民会、護民官の設置
十二表法:慣習法の成文化
リキニウス・セクスティウス法:コンスルのうちの一人を平民から選出
ホルテンシウス法:平民会の決議がそのまま国法に

くらいでしょうか。1つ1つの法律や人物にちょっと説明を加えるだけで得点の向上が見込めます。

具体的な内容については調べたりしたほうが詳しく出てくるのでここでは言及しません。

身分闘争の結果の相違点

これもそこまで難しくないと思います。

アテネ:男子直接民主制が始まる、民会が最高決定機関

ローマ:元老院が依然力をもつ、新しい身分層ノビレスの出現

などが書けると思います。しかし、これではアテネにおける体制の限界に言及できていません。(ローマは十分限界と言える)

では、アテネにおける体制の限界とはなんでしょうか。一番大きなものは市民権の限界です。アテネでは女性、在留外国人(メトイコイという)、奴婢には参政権が与えられませんでした。また、男性でも両親がともにアテネ人である男性のみに参政権が与えられました。この点が大きな限界であり、この点を書けばいいでしょう。

3. 答案作成

相違点を明確にして書くようにしましょう。

(中村の解答例)
アテネでの過程:ドラゴンは従来の慣習法を成文化して民衆に情報を公開した。続いてソロンは財産政治を始め、市民と貴族の調停者となった。ペイシストラトスが僭主政治を行った後、クレイステレスは僭主出現を防ぐために陶片追放を行うなど、民主政の基礎を確立。ペルシア戦争で三段櫂船の漕ぎ手として活躍した無産市民の発言権が高まると、ペリクレスの下で民主制が確立した。ローマでの過程:平民会、護民官が設置された後、十二表法で慣習法が成文化された。後にリキニウス・セクスティウス法ではコンスルの1人が平民から出されることが決められ、ホルテンシウス法では平民会の決議がそのまま国法になることとなった。体制の相違点。アテネでは男子直接民主政が確立し、民会が最高決定機関となった一方で、女性や在留外国人には市民権が与えられなかった。ローマでは元老院が依然力を持ち、貴族と富裕な平民が結びついたノビレスという身分層が出現するなど、改革は不徹底であった。(412文字)

→過程の部分が長くなりましたが、人名が多いので仕方がありません。相違点をしっかり書いて得点を伸ばしたいところです。

問題2 解答・解説

1. 問題の要求の確認

主題:グプタ朝がインド古典文化の最盛期と言われる理由

副題:以前の王朝と比較して具体例を上げながら

2. 構想メモ作り

グプタ朝の文化として考えられる有名なものを考えてみます。

ナーランダー僧院、仏教教義確立、ヒンドゥー教浸透、「マヌ法典」完成、二大叙事詩完成、純インド的美術、などでしょうか。

それぞれについて検討していきます。

宗教

大きく仏教、ヒンドゥー教に分けられます。ジャイナ教についてもかけますが、難しいので今回は避けます(明確にできない)。

仏教では、ナーランダー僧院の完成と仏教教義の確立(ヴァスバンドゥやアサンガという人)について書けば良いでしょう。それ以前の王朝と比較するならば、マウリヤ朝やクシャーナ朝での仏教保護、仏典結集や竜樹が大乗仏教の教義をまとめたことを書けばいいでしょう。他に、ガウタマが仏教を創始したことも書いてもいいかもしれません。

ヒンドゥー教では、民衆に浸透したこと、あるいは「マヌ法典」が完成したことを書けば良いでしょう。ここで注意して欲しいのは、グプタ朝期に完成した書物や叙事詩は長い時間かけて成立したということです。ここがわかっていなければ以前と比較することが難しい。また、バラモン教に民間信仰が加わってできたことも書いてよし。

文学

二大叙事詩が成立したことを書けば良いでしょう。ここでも上記の通り、長い時間をかけて成立したことに注意しましょう。教科書にも必ず記載されています。(少しわかりにくいですが)

美術

グプタ朝のもとで純インド美術が完成したことを書けばいいでしょう。比較対象としては、クシャーナ朝のガンダーラ美術を思い浮かべることは難しくないでしょう。それぞれの特徴もわかりやすいものなので各自確認しておいてください。

3. 答案作成

比較に注意して書きましょう。項目ごとに書くとわかりやすいと思います。

(中村の解答例)
宗教面。グプタ朝期にヒンドゥー教が成立した。これは既存のバラモン教に民間信仰が融合することで形成された。仏教については、マウリヤ朝やクシャナ朝の保護の下で布教がおこなわれたり、結集が進められており、教義面もナーガールジュナの教義が元になり、グプタ朝の僧たちが発展、確立させた。ナーランダー僧院も建立され仏教教学の中心となった。文学面ではすでに二大叙事詩が作られ始めていたがこの王朝で完成し、朗唱や演劇を通じて民衆の文学となった。さらに宮廷でサンスクリット文学がもてはやされた。芸術面ではガンダーラ美術のギリシア的要素が無くなって純インド的な美術が完成した。(278文字)

→項目ごとに書きました。上記の構想メモで充分かける内容でしょう。

あとがき

最後までご覧いただきありがとうございました!

類題についてはDMで連絡して頂ければお送りします。(ある週とない週があります、ご了承ください。)ではまた来週!

添削を希望される場合は中村のTwitterのDMにてお願いいたします。(中村のTwitter:@yu_naka64

また、彼が書いた京大世界史の攻略法は以下からご覧になることができます。効率的な学習計画を提示するとともに、参考書やWebサイトも豊富に紹介されています。

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Yuya Sakurada

洛北(中高一貫)→京都大学理学部2回生|元駿台特待, EX生|予備校勤務 |個別指導講師(英数物)|高3時, 京大模試英語で全国15位以内を1年間で7回達成|ポケモン全国3位(2013), 全国Top8(2017), 全国Top4(2018)|大学受験英語・数学や大学の学問紹介の記事を中心に書いています。

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